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コナン・ドイル延原謙訳『シャーロック・ホームズの冒険』新潮文庫

あらすじ

 

ボヘミアの醜聞

 ボヘミア国王は若いころアイリーン・アドラーという女性と関係を持ち、二人で撮った写真を彼女に握られる。国王がこのたび結婚するに際し、その写真を結婚相手に送ると脅される。そこで、ホームズに相談。

 ホームズは変装して調査に出かけるが、たまたまアイリーン・アドラーとゴッドフリー・ノートンの結婚の証人として立ち会わされることになる。後日、再びホームズは変装してワトスンと共にアドラー宅まで行き、ホームズはけが人のフリをして入れてもらい、ワトスンは窓の外に隠れる。ワトスンは「火事だ!」と叫び、煙花火を投げ入れる。その時のアドラーの行動から、ホームズは写真の在り処を察知。御者に見られていたためひとまず退散。自宅に戻るとき何者かから「ホームズさん、こんばんは」と声をかけられる。

 翌朝、ホームズとワトスンは国王と共にアドラー宅へ向かう。しかし、すでにアドラーは夫のノートンと大陸に出国した後だった。写真の在り処にはアドラーからホームズへ手紙が残されていた。途中で気づき、男装して後を追いホームズに挨拶をしたこと、写真は脅迫には用いないがお守りとして持っておくことが書かれてあった。

 

「赤髪組合」

 質屋を経営している赤髪のウィルスンがホームズのところに相談に来る。半分の給料でかまわないということで雇った店員スポールディングがある日、新聞広告を見せに来た。そこには、髪が赤いことを条件とした赤髪組合の求人が書かれてあった。面接に行くと採用され、週4ポンドで昼間の4時間、大英百科辞典を書き写す仕事をした。Aの部が終わりかけたころ、仕事場に行くと、「赤髪組合は解散した」との貼り紙があり、途方にくれてやって来た次第とのこと。

 ホームズは質屋の前に来てステッキで地面をたたく。道案内を口実に店員の男を観察。店の裏には銀行がある。店員は有名な犯罪者ジョン・クレーであること、質屋から穴を掘って銀行の金貨を盗もうとしていること、その作業を悟られないためウィルスンに赤髪組合の仕事をさせていたことをホームズは見抜く。銀行の金庫に先回りして捕まえる。

 

「花婿失踪事件」

 メアリー・サザーランド嬢がホームズ宅へ相談に訪れる。母の再婚相手の継父ウィンディバンクは娘のサザーランドが結婚するのに反対する。サザーランドには伯父からもらった遺産があった。サザーランドはホズマー・エンゼルと知り合い婚約する。父がフランスへ行っている間に結婚式をするため教会に馬車で向かう。後から来るはずのホズマーが失踪。

 ホームズはウィンディバンクを手紙で呼ぶ。ウィンディバンクからの手紙とホズマーの手紙のタイプライターの特徴が似ていること等から、娘の遺産を保持し続けるために継父がホズマーに変装して娘をだましていたことが判明。

 

「ボスコム谷の惨劇」

 ボスコム谷でマッカーシーが殺害される。父と口論していた息子のジェームズが目撃者の証言から容疑者となる。ホームズは現場の痕跡、死ぬ間際に息子に言った言葉等(オーストラリアの方言や地名)から犯人をマッカーシーに農場を貸しているターナーと割り出す。

 ターナーはオーストラリアにいるころギャングをしていて大金を手に入れる。そのとき襲った相手の荷馬車の御者がマッカーシーであり、そのまま見逃す。イギリスに帰り生活していたところマッカーシーに見つかり脅される。マッカーシーは息子をターナーの娘アリスと結婚させたがる。それを嫌がりターナーマッカーシーを殺害。

 息子はホームズの異議で無罪。ターナーは病死。ジェームスは他の女にだまされて結婚していたが今回の件で破棄になり、アリスと結ばれる。

 

「オレンジの種5つ」

 ジョン・オープンショウがホームズ宅へ相談に訪れる。彼の伯父はアメリカで財産を作り帰国。ある日、手紙が届く。オレンジの種5つとKKKの文字。恐れた伯父は、屋根裏から金庫を持ってきて書類を燃やす。後日、伯父は溺死。自殺と判定される。遺産を相続した父にも同じ手紙が届き、「書類を日時計の上に置け」と指示される。その後、父は死亡し事故死とされる。そして昨日、ジョンに同様の手紙が届く。

 ホームズは手紙の消印から犯人像を帆船の船員と絞り込む。しかし、翌朝、オープンショウ事故死の新聞記事。ホームズは消印と船舶名簿、新聞記事から犯人を割り出し捕らえようとするも、その船は嵐にあい沈没。